PRODUCTION
製品の多くが市中から回収した紙などを原料として
つくられています。
原質・原料処理工程とは、古紙原料からインクや
不純物を取り除き、紙の原料になる
繊維を取り出す工程です。
原料処理が進むに従って、
紙の白さが増していく様子が確認できます。
各地から集められた上質な家庭紙用古紙を原料としています。
大型のミキサーの様なもので、水を使い繊維間の摩擦により、異物を粉砕せず古紙をほぐしていきます。
水にうすめた原料を細長いスリットに通し、異物を除去します。
空気で発生させた泡にインクを吸着させ、吸引し取り除きます。
薬品や汚れなどを洗い流します。
仕上がった原料を保存します。約100tの原料が保存できます。ここから各抄紙機へ原料を送ります。
抄紙工程とは、原料処理が施された原料を
機械で抄いていく工程です。
ワイヤー(網)の上に原料となる希釈したパルプ繊維をシート状に広げる工程です。紙の厚みにムラが出ない様に均一に分散させることが重要です。
原料をシート状にする
原料を水に溶いた桶の中に漉き桁を入れ、原料をすくい取ります。桁を前後左右に揺すって紙の繊維を絡ませながら均一なシートを作ります。
撮影協力:四国中央市紙のまち資料館
ワイヤーパートでの原料濃度は20%と非常に多くの水分を含んでいます。ここでは含まれた水分を脱水します。プレスパートは圧力のかかったロールの間を通し一気に水分を絞りますが、圧力の掛け具合で紙の厚さが変わってきます。
脱水をする
紙やタオルで挟み、圧をかけながら脱水していきます。
撮影協力:四国中央市紙のまち資料館
フェルトパート・プレスパートで脱水したシートの残った水分を熱した鉄のロール(110~150℃)に密着させ乾燥させます。この時、温度が低すぎると乾燥不良に、高すぎると過乾燥となり凸凹の紙になってしまいます。
乾燥をする
脱水してある程度水分を取ったシートを高温に熱した鉄板の上で水分を蒸発させ、乾燥させます。
撮影協力:四国中央市紙のまち資料館
紙についたシワの事をクレープと言います。
ドライヤーパートの後、乾燥した状態の時に
クレーピングする事を「ドライクレープ」、
プレスパートの後の濡れた状態の時にクレーピング
する事を「ウエットクレープ」と言います。
「巻き取りの回転速度」<「ドライヤーパートまでの回転速度」として、ドライヤーに刃を当てて紙を削り取ります。そうすると、図のように紙にクレープ(しわ)ができ、軟らかい紙になります。 乾燥した後しわを付けるので「ドライクレープ」です。ティッシュペーパーやトイレットペーパーは、この製法で作ります。
「プレスまでの回転速度」 >「ドライヤーパート以降の回転速度」として、プレスロールに刃を当てて紙を削り取ります。 そうすると、図のように湿紙にクレープ(しわ)ができ、表面積の多い紙になります。 湿紙の状態でしわを付けるので「ウェットクレープ」です。ペーパータオル等は、この製法で作ります。